智恵子5月の絵日記・短歌

スイセン

スギナ

ハリギリ

ウド

ビンカ

ライラック

ワラビ

家の前の雑木林の中、ナナカマド、ウワミズザクラ、イタヤカエデが若葉を拡げはじめた。ミズナラ、ハリギリは艶やかな新芽をはちきれんばかりに膨らませていた。近くの樹でホオジロが鳴いた。

札幌に6日間滞在した。大通り公園はライラックの花が満開だった。家に帰るとチュウリップやビンカが咲いていた。ヨモギを摘んで草餅を搗いた。

春しぐれ木の幹ぬらし黒々と雪にとけ込み沈める林

ヤドリギは樹上高くに陽をあつめ淡黄色の小花綻ぶ

ほの暗き居間のブラインド巻き上げて朝の光に楽しき予感

シジュウカラ尾羽根の色は艶めいて春を先取り追いつ追われつ

空と海空と山とが渾然と溶け合うときに生と死もまた

カラマツの芽吹きいきなりはじまりて薄紅色のベール纏う

春の唄歌うごとくに聞こゆるは芽吹きし木々の枝すり合う音